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AIで進化する顧客対応、Property AIが実現する不動産管理業務の未来 (5/5)

AIが拓く不動産業界の未来と、個人の学習支援

—— 現在取り組んでいるAI開発の課題や、今後の技術的な展望について教えてください。

今は「MCP(Model Context Protocol)サーバー」の構築に取り組んでいきたいと考えています。これは、社内システムやGoogle Workspaceのデータを一つのサーバーに集約し、AIから個別のAPIを作成しなくても、あらゆるシステムに対してクエリ(問い合わせ)ができるようにする技術です。これまでは各データが散在しており、バッチ連携やAPI連携が必要でしたが、このプラットフォームに集約することで、AIが会社に関するあらゆるデータを自動で参照できるようになります。これにより、顧客の個人情報やステータスの確認、会社固有の情報の分析も可能になります。

—— ご自身の今後のキャリアにおける目標や、不動産業界に対してどのような変革を起こしたいとお考えですか?

日本の不動産業界は、インドなどの他国と比較しても仕組みが複雑で、私自身も理解に時間がかかりました。そこで、このプロセスをもっとシンプルにしたいと常に考えています。具体的には、ターゲットを広げ、外国人が苦労なくスムーズに取引できる環境を作りたいです。英語が話せる担当者が不在でも、AIが代わりに対応する仕組みを構築できれば、言葉の壁を超えられます。また、現在は2名体制の開発チームですが、今後は人数を増やしてチームを強化し、自社開発のシステムをもっと作り出していきたいという意欲を持っています。

—— プライベートではどのようにAIを活用されていますか?また、ご自身の経験を活かした使い方はありますか?

生成AIは毎日使っています。以前はショートGPTやGeminiを使って日本語の練習をしていましたし、英語学習にも活用しています。また、今年10月にインドから入社する2名の後輩のために、日本でつまずきそうなポイントを想定した日本語の練習テストをAIに作らせたりもしています。私自身、週末に同郷の友人と英語ばかり話していると、月曜日に仕事へ戻った際に日本語がすぐに出てこないことがあります。そのため、土日もChatGPTなどで会話をすることで「日本語の回路」をつなぎっぱなしにしておく、といった維持・調整のためにもAIを活用しています。


編集後記

ニシャさんのインタビューは、AIが業務プロセスを変革する可能性を強く感じさせるものでした。日本の不動産業界の複雑さをAIでシンプルにしたいという、異文化ならではの視点が印象的です。自社開発の「Property AI」では、ChatGPTからGeminiへスムーズに移行し、AIに『不動産管理業務の管理者』として問い合わせの緊急度や感情を判断させる最先端の開発を進めていらっしゃいます。これは、管理負担の軽減だけでなく、外国人対応強化にも繋がり、不動産業界のDXを加速させるでしょう。仕事だけでなく、個人の日本語学習にもAIを積極的に活用するニシャさんの姿勢は、AIが身近な存在として仕事もプライベートも豊かにする未来が現実となっていることを実感させられました。

取材日:2025年7月3日

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